緊急小口資金は自己破産中でも借入できる?その制度と条件とは?

生活福祉資金制度の一つである「緊急小口資金」は、「最大10万円まで借りられる公的支援」です。この資金を自己破産の手続き中に借りることはできるのか、また自己破産の手続き中であることを黙って借りようとするとバレるのかといったことについて解説していきます。
さらに緊急小口資金以外にも生活福祉資金は存在しますから、自己破産との関係性も踏まえてお話ししていきます。
生活福祉資金制度を使うことで生活を再建することができるケースであれば早めに実践する。自己破産などの任意整理でないと再建が不可能なのであればそれについても早めに動き出す、という選択をすることで一日も早く生活を立て直しましょう。
なお自己破産にはさまざまなメリットがありますし、多くの人がイメージしているほどデメリットが大きいわけではありません(例えば最低限の財産は残すことが叶います)。しかし限界まで借金を膨らませてからでは自己破産できなくなる可能性もありますから、余裕のあるうちに動き出すことが大事です。

緊急小口資金は生活福祉資金制度の一つ

緊急小口資金とは「緊急かつ一時的に生計を維持するための少額資金」のことであり、10万円まで借りることが可能です(コロナウイルスによる直接的・間接的な悪影響が出ているのであれば20万円まで)。

生活福祉資金制度とは

低所得者、高齢者、障碍者などの生活を経済的にサポートするための貸付制度のことであり、その中の一つに「緊急小口資金」が存在します。
生活福祉資金は基本的に借りやすく、利子も非常に低い(緊急小口資金は無利息)ですから、むやみに銀行や消費者金融などを頼る前に、こちらの制度を使えるかどうか確認したいところです。

生活福祉資金制度を利用できる条件とは?


それではこの制度を使える人の条件を紹介していきます。誰でも使えるわけではありませんから注意が必要です。

生活困窮者であること

生活困窮者、つまり「非常にお金に困っている状態であること」が必須です。具体的には以下の通りです。

低所得者世帯他から借金をすることが難しい世帯(市町村民税が非課税である、もしくはリストラなどで給与が激減したなど)
障碍者世帯身体障害者手帳、精神障害者手帳、療育手帳などの交付を受けている人がいる世帯
高齢者世帯65歳以上の人がいる世帯

ただし障碍者世帯や高齢者世帯であっても「一定以上の経済力がある」とみなされた場合、この制度を使うことはもちろん不可能です。

外国籍の人でも申請可能

日本人のみならず外国籍の人であっても申請できます。
ただし永住者でないのであれば「在留期間」なども審査要素になります。また、宿泊施設やインターネットカフェなどに住んでいて住居がないケースでは申請できません。

住居がなくても申請可能

住居がないとしても、「住居確保給付金」の申請が可能です。また、外国籍の人でもこの制度を利用することが可能です。
3か月間の家賃の保証を受けられる制度であり、給付金であるため、返済する必要はありません。そして住居の確保が済んだら、生活福祉資金制度の申請を行うことも認められます。

連帯保証人なしでも融資可能

基本的に、生活福祉資金制度は連帯保証人なしでも申請できます。
「連帯保証人になってくれそうな人がいない」という人も多いでしょうから助かるのではないでしょうか。また、「頼めば連帯保証人は見つかりそうだが、経済的に苦しい状況にあることを明かしたくない」という方もいるでしょう。
ですが連帯保証人の有無によって以下の違いがあります。

あり無利子
なし(資金のタイプによっては)年1.5%の利子が発生する

ただ、銀行や消費者金融で借りた場合とは比べ物にならないくらいに利子が低いです。例えば20万円借りたとしても年間3000円しか利息がかかりません。
一方、消費者金融などで「20万円・年利18%」で借りた場合、年間2万円の利息が発生してしまいますから明らかに損です。

生活福祉資金制度を利用できない人は?

続いてはこの制度を利用できない人の条件について解説していきます。基本的に「収入が十分ある人」「他の公的支援も受けている人」などは利用できません。

一定の収入がある人

「一定の収入があり、銀行や消費者金融を頼っても返済していくことができる」とみなされた場合は、この制度を利用できません。
実はここでいうところの「一定の収入」に明確な基準はありません。しかし、「生活保護法における生活扶助基準の170%ほど」というのが目安です。
一例として生活扶助基準が10万円であれば、世帯収入が17万円を切っていると生活福祉資金制度を使える可能性が高いです(もちろん他の条件も満たしている必要があります)。
そして、生活保護受給の条件を満たしているのであれば、生活保護費の受給をすすめられるかもしれません。生活保護費を返済する義務はないため、生活保護を受けることができる状態なのであればそちらも検討することをおすすめします。
また、生活保護に限らず、何か他の支援やサービスでカバーできないか調べることも大事です(繰り返しになりますが、利息が高いため銀行や消費者金融を頼ることはおすすめしません)。

生活保護を受けている人

生活保護をはじめとする別の公的支援を受けているケースにおいては、生活福祉資金制度を使えません。なぜなら「すでにサポートされているため、これ以上は必要ない」とみなされるためです。
生活保護を受けていることを隠して申請をしても、もちろん確実にバレるためやめましょう。

生活福祉資金貸付制度の連帯保証人になっている人

誰かの生活福祉資金制度の連帯保証人である人は、この制度を利用できません。
消費者金融や銀行などのカードローンであれば連帯保証人になっていても使えますが、借金を重ねることでさらに状況が苦しくなる可能性もありますから慎重に行動する必要があります。
なお、ゆうちょ銀行の口座があれば、貯金担保自動貸付を使うのもいいでしょう(無審査)。
そして元も子もない話ですが、どれだけ親しい人のためであっても安易に連帯保証人になるべきではありません。なぜなら連帯保証人は、借金の返済などについて非常に重い義務を負うことになるからです。ただし連帯保証人が自己破産をすることもできます。

返済能力がない人

この制度は基本的に「貸付」ですから返済しなくてはなりません。そのため「返済能力を持たない」とみなされた人は利用不可能です。
ただ、現状無職であっても、「状況が落ち着いたら再就職して返済できる」とみなされればこの制度によってお金を借りることが可能です。また、アルバイト、派遣、フリーランスなどでもこの制度を使えます。
「生活に困っているが、返済能力はある」と聞くと矛盾しているように感じるかもしれませんが、原則として「今の生活を立て直せば、返済能力を持つことができる」と判断されたのであれば融資を受けることは可能です。
逆に「将来的にも返済能力を持てない人」としては、主に病気や障碍で働くことが困難である人などが該当します。

自己破産や債務整理の費用にしようとする人

実はこの制度の中には「一時生活再建費」と呼ばれる、(名目上)自己破産などの債務整理に使える資金があります。自己破産などの債務整理を行う場合には、安くはない専門家費用が発生しますから、これを利用してカバーしたくなるかもしれません。
ただ、現実にはこの理由で融資してくれる可能性は低いです。
なぜなら自己破産をはじめとする債務整理をすれば、返済義務がなくなってしまうためです。「貸す側」の視点からすれば貸し倒れになりますから、融資したくないのは当然ですし、そもそも「生計を維持するため」という本来の趣旨からも外れています。
なお「債務整理の資金に使うつもりである」ということを黙って申請をしてもバレる可能性が高いですし、最悪の場合詐欺罪に問われますから絶対にやめましょう。

生活福祉資金制度の種類

以下の4種類があり、その中でさらに分類されています。
●  総合支援資金:生活支援費、住宅入居費、一時生活再建費
●  福祉資金:福祉費、緊急小口資金
●  教育支援資金:教育支援費、就学支度費
●  不動産担保型生活資金:不動産担保型生活資金、要保護世帯向け不動産担保型生活資金
ではそれぞれについて簡単に解説していきます。

総合支援資金についてとその貸付条件

文字通り、総合支援資金は生活を立て直すためのものです。
●  生活支援費:生活を立て直すためのサポート
●  住宅入居費:敷金や礼金を払うためのサポート
一時生活再建費:技能習得に要する費用や、公共料金などを払うための費用のサポート
それぞれの位置づけは上記の通りです。
さらに詳しくいうと、

生活支援費基本的に3か月の生活費の融資を受けることができる(単身世帯月15万円まで、二人以上の世帯で月20万円まで)。3か月経っても生活を立て直せそうにない場合は延長可能(1年まで)。
住宅入居費新しい住宅を確保する際に使うことができるサポート(40万円まで)。
一時生活再建費生活支援費だけではカバーし切れないケースで利用可能(60万円まで)。就職・転職のための技能取得に要する費用、滞納中の公共料金を払うための費用、債務整理費用などのためのサポートを受けられます

ただし先述の通り、「自己破産などの債務整理のため」という目的では、審査で弾かれるケースが多いです。
そして、総合支援資金の貸付条件はこちらです(3タイプとも共通)。

措置期間最後の貸付日から最長6か月
返済期限措置期間後10年まで
利子年1.5%(連帯保証人がいれば無利子)

 

福祉資金についてとその貸付条件

●  福祉費:介護費や医療費のサポート
●  緊急小口資金:生活費が足りない人を緊急かつ一時的にサポートする
それぞれ上記のような位置付けとなっています(両方とも福祉資金に分類されているものの役割はかなり異なるといえます)。
ではもう少し詳しく解説します。
福祉費については、用途によって貸付限度額と返済期限は大きく異なります。調べてみて該当するものがある場合は活用を検討しましょう。なおどのような用途で借りるとしても、無利子(連帯保証人がいない場合は年1.5%)です。
ちなみに「冠婚葬祭に使う費用」を50万円まで借りることもできるのですが、「見栄やしがらみを理由に行っている豪華な冠婚葬祭」については取り止めることも検討することをおすすめします(連帯保証人が用意できず利子が発生するケースでは特に)。
このことをはじめとして、「必要でないことはやめることも考える(お金を節約する)」という発想がないと、いずれ生活が苦しくなったり自己破産をしたりすることになるかもしれません。
さて、緊急小口資金については、最速5日で借りることができることが一番の魅力です(他の資金では1か月以上かかります)。
貸してくれる上限金額は10万円(コロナウイルスによる直接的・間接的な悪影響が出ているケースでは20万円)と少ないものの、総合支援費と一緒に借りることが可能です。
そのためひとまず緊急小口資金で短期的な生活費をカバーしてから、総合支援費によって生活の再建を図るという方法があるといえます。
緊急小口資金の貸付条件についてはこちらです。

措置期間最後の貸付日から最長2か月
返済期限措置期間後1年まで
利子無利子
連帯保証人なし

 

育支援資金についてのその貸付条件

こちらは「日常生活はできるものの教育費が不足している」というケースにおいて使える制度です。
●  就学支度費:入学にかかる費用のサポート
●  教育支援費:修学にかかる費用のサポート
という違いがあります。ここでいう「修学」とは、ほぼ「通常通りの学校生活を送ること」という理解で構いません。
ただ、まずは日本学生支援機構の奨学金の利用を検討することが推奨されています。
日本学生支援機構の奨学金の年利は無利子(第一種)、もしくは上限3%(第二種)なのですが、ここ10年ほど0.002~0.07%程度で推移しており非常に金利が低いです(今後どのように変化するかはわかりませんが3%を超えることはありません)。
さらに日本学生支援機構以外が提供している奨学金制度もありますから、リサーチしてみるといいでしょう(大学独自の奨学金、地方自治体の奨学金、公益法人の奨学金などがメジャーです)。
また、一人親家庭である場合は、一人親世帯が優遇されている「母子父子寡婦福祉資金貸付金」の利用をおすすめします(無利子)。
教育支援資金の貸付条件はこちらです(就学支度費、教育支援費で共通)。

措置期間卒業から最長6か月
返済期限措置期間後20年まで
利子無利子
連帯保証人なし(ただし連帯借受人が必要)

ここでいう「連帯借受人」とは「子ども本人と共に将来に渡って返済をしていく人」というイメージであり、基本的に親が連帯借受人になります。
また、教育支援費の貸付限度額についてはこちらです。

高等学校、専修学校(高等課程)最大月3万5000円
高等専門学校最大月6万円
短期大学、専修学校(専門課程)最大月6万円
大学最大月6万5000円

なお実際に必要になる費用以上を借りることは認められていません(ただ現実として多少多めに申請しても認められるケースが多いです)。
そして就学支度費として50万円まで借りることが可能です(ただし入学時の1回のみです)。
認められている用途としては入学金、教科書代、通学費(6か月分)、制服・鞄などの費用、通学用の自転車代、下宿費があります。
ちなみに日本政策金融公庫が提供している融資制度の一つに、教育ローンがあり、450万円まで低金利で借りることが可能です。特に私立学校に通わせるなどのケースでは、こちらも検討してみてはいかがでしょうか。

不動産担保型生活資金についてのその貸付条件

こちらは主に「高齢で不動産を保有している人」を対象とした支援資金です。不動産を担保として設定すれば生活資金の融資を受けることが可能となります。
担保にできる不動産の条件はこちらです。
●  一生暮らし続ける住居である
●  単独所有している
●  抵当権などが設定されていない(他の何かの担保になっていない)
また、借りた本人が死亡した際に住居を売って返済するのが普通であるため、基本的に相続人全員の承諾を得なくてはなりません。
利子は年3%、もしくは「長期プライムレート(金融機関が優良企業を対象とする長期貸出において適用する最優遇金利)」のうちの低い方が適用されます(つまり上限は3%になるということです)。
では、支援内容に関してもう少しお伝えします。
「不動産担保型生活資金」では、土地(建物を含まない)の評価金額の7割ほどまで融資を受けることができます。ただし一括ではなく、「1か月30万円まで」を3か月ごとに貸し付けてもらうことになります(一括で受け取る場合は資金管理が難しくなるかもしれませんし、ちょうどいいのではないでしょうか)。
そして「要保護世帯向け不動産担保型生活資金」は、「この制度を使わないと生活保護の対象になるとみなされた世帯」が対象となります。
こちらの場合、土地+建物の評価金額の7割ほどまで融資を受けることが可能です。また、集合住宅も対象となりますが、評価金額の5割が貸付限度額となります。
一括ではなく、生活扶助額の150%以内の金額を分割して借り入れていきます。

緊急小口資金が一番早く融資が受けられる

繰り返しになりますが生活福祉資金制度のうちでは、緊急小口資金が最も早く融資を受けられます(最も早く手元にお金が入ります)。
他の資金については基本的に1か月以上かかりますが、緊急小口資金に関しては最速5日ですから、すぐにお金が必要な方には特に向いています。
また、「他の資金も利用したいものの、手元にお金が入るまでの生活を維持することが困難」であるという方にもうってつけです。

ブラックリスト経験者や自己破産経験者の緊急小口資金申請について


ブラックリスト入りや自己破産を経験しているケースでも、緊急小口資金の申請はできるのでしょうか。また審査は通るのでしょうか。解説していきます。

審査の判断は社会福祉協議会が行う

緊急小口資金の審査は社会福祉協議会が行いますが、厳格な基準があるわけではなくケースバイケースであるとされています(このことを踏まえて、ここからの解説をご覧ください)。
例えば「任意整理中に申請をする」など特殊なシチュエーションである場合は、「審査に通るでしょうか?」と問い合わせたくなるかもしれません(公式のコールセンターがあります)。しかし結局のところ「実際に審査してみないとわかりません」という返答に留まる可能性が高いです。
ただし「(審査に通るかどうかは関係なく)申請自体ができるかどうか」は問い合わせれば明確な返答がもらえるかもしれませんから、試してみるのもいいでしょう。
とはいえ原則として以下の2つに当てはまれば申請でき、審査も通る場合が多いです。
●  債務整理が「過去」のことである
●  たった今、自己破産手続き中ではない
では、それぞれについて解説します。

「過去」のことになっていたら申請可能

まず「通常の借金」であれば返済が続いていても、緊急小口資金の申請をすることができます。
また、延滞して通常通りに借金の返済ができなかった場合などは、ブラックリスト入りする可能性が高いですが、ブラックリストに載っていても、緊急小口資金の申請は可能です。
注意するべきなのは任意整理や個人再生をしている場合ですが、完了して過去のことになっている(=免責済み)なのであれば問題なく緊急小口資金の申請ができます。
しかし任意整理や個人再生の手続き中である場合、申請はできるものの、審査で落ちる可能性がやや高くなります。

自己破産手続き中の場合は申請出来ない

自己破産手続き中である場合は、緊急小口資金の申請は不可能となります。申請しようとしてもバレるためやめましょう。
●  すぐに自己破産の手続きを始める
●  他の債務整理の手続きを始める
●  緊急小口資金の申請をする
など選択肢はいろいろありますが、状況によってどれが相応しいかは変わりますから、判断が難しい場合は専門家に相談することをおすすめします。

任意整理や個人再生の場合の緊急小口資金申請について

自己破産ではなく任意整理や個人再生をする場合、緊急小口資金の申請に関する事情はどのように変わるのでしょうか。

既に完了し、免責済みであれば申請可能

任意整理や個人再生が完了していて免責済みであれば、問題なく緊急小口資金の申請ができます。ちなみに「任意整理や個人再生が完了した時期」は関係ありません。

現在申請手続き中であっても申請可能

任意整理や個人再生の申請手続き中であっても緊急小口資金の申請はできますが、審査で落とされる可能性がやや高くなります。

任意整理の返済中であっても生活福祉資金は申請可能

任意整理の返済中であっても緊急小口資金をはじめとする生活福祉資金の申請が可能です。なぜなら「返済中=免責は済んでいる」ということになるためです。

生活福祉資金は支給ではなく貸付である

繰り返しになりますが、緊急小口資金をはじめとする生活福祉資金は「支給」ではなく「貸付」です。
つまり返済しなければならないということですから、「将来的にも返済能力を持てない」と判断されれば生活福祉資金は利用できません。
この場合は、生活保護を受ける(その他返済義務がない支援を受ける)、自己破産をする、などのことが考えられますが、どのような選択をするべきかを一般の方が判断するのは難しいですから専門家に相談することをおすすめします。
また、家族や親戚からお金を借りる(もしくはもらう)ことによって苦しい状況を立て直すことができそうなのであれば、それを検討するのもいいでしょう。経済的に苦しいことを明かしたくないかもしれませんが、それで生活を立て直せるのであればメリットは大きいはずです。

生活福祉資金は返済義務がある

生活福祉資金の返済は義務ですから基本的に逃れることはできません。
措置期間が終わる頃に、返済スタートの案内が届きますから内容をチェックして、正常に返済できるようにしましょう。
延滞が続き、最終返済期限日を超えると年5%の利子がつくようになります。
そのため返済できない状況にある場合は、すぐに社会福祉協議会に相談することが大事です。そして以下のいずれかに該当する人は支払いを免除してもらえる可能性があります(もしくは返済を待ってくれる)。
●  病気で就労できない
●  努力していても就職できない
●  災害や火災で大きな被害を受けた
●  その他やむを得ない事情があるケース

生活福祉資金が返済できない場合は自己破産か個人再生が可能

生活福祉資金の返済が不可能であるケースでも、自己破産や個人再生ができます。
ここまでの解説をお読みになって「さすがに生活福祉資金は利子がない(もしくは低利子)なのだから返せるのでは」と感じたかもしれません。
しかし生活福祉資金を借りながら、一般的な金融機関や消費者金融からも借金をするということもできてしまいますから、生活福祉資金を返せない状態になることはあり得ます。
そういった場合は自己破産や個人再生をすることも検討しましょう(ただし任意整理はできない可能性が高いです)。

緊急小口資金・総合支援資金の返済は自己破産で免除になる

自己破産をすることで、緊急小口資金・総合支援資金の返済は免除されます。
「緊急小口資金・総合支援資金は公的支援なのだから、これだけでも返済しておこう」と考えるかもしれませんが厳禁です。
なぜなら自己破産を検討し始めた段階以降に、偏って一部の借金だけを返すと「偏頗(へんぱ)弁済」というグレーな行為とみなされて、自己破産できなくなる可能性があるためです。
もちろんどれだけ工夫しても偏頗弁済はバレるためやめましょう。
自己破産の手続きに入る前の「専門家に相談する段階」になったら、基本的に「どこにも余計な返済はしない」という対応をすることをおすすめします。その間も返済の催促があるかもしれませんが我慢しましょう。自己破産手続きが開始されれば、債権者に通知が届きますから催促は止まります。

緊急小口資金・総合支援資金の返済免除条件とは

「『2021年度もしくは2022年度のうち、どちらか一方でも住民税非課税である』という条件を、申請者(お金を借りた人)と世帯主のどちらもが満たしていること」が、緊急小口資金・総合支援資金の返済を免除される条件です。
ただし「申請者と世帯主が、別々の年に住民税非課税である(例:申請者は2021年度のみ非課税、世帯主は2022年度のみ非課税)」という場合、返済は免除されません。

まとめ

ここまで緊急小口資金をはじめとする生活福祉資金制度や、自己破産との関係性について解説しました。
緊急小口資金の最大貸付金額は原則10万円ですが、これによって生活を一時的に維持して、その間に他の生活福祉資金の申請をすることにより、本格的に生活を立て直すことができるかもしれません。
また、生活福祉資金の中には「一時生活再建費」と呼ばれる、名目上「自己破産などの債務整理に使うための費用支援」もありますが、実際にはこの理由ではお金を借りられない場合が多いです。つまり「生活福祉資金制度を利用して、自己破産のための費用を作る」ということは現実的には困難である可能性が高いのです。
よって「生活福祉資金だけでは生活を立て直すことができない」という状況にある場合は、すぐに専門家に相談して、自己破産などに向けて動き出すべきといえます。
専門家から「本当に自己破産をするべきか(他の債務整理で何とかならないか)」「他の公的支援や各種制度でカバーできないか」などに関する的確なアドバイスをもらい、実践しましょう。専門的な知識が必要であるため、自力だけで各種判断をして、適切に動くことはまずできないと考えてください。
そして自己破産によってほぼすべての借金がゼロになりますから、結果的に他の方法を採用するとしても検討そのものは早めに始めるべきです。ギリギリの状態になってからでは自己破産できなくなる場合もありますから気を付けてください。
なお条件を満たせば緊急小口資金や総合支援資金の返済は、自己破産によって免除されます。
しかし「自己破産の手続き中に緊急小口資金を利用する」ということはできません。「自己破産の手続き中であることを隠して申請をする」などをはじめとするさまざまな不正行為・グレーな行為が考えられるものの、どれも確実にバレるため厳禁です。

さいごに

【専門家に相談したい方はこちらへ】

弁護士法人ひばり法律事務所

はたの法務事務所[債務整理]

 

【予算不足のためご自身でなんとかしたい方はこちらへ】


関連記事

コメント

この記事へのトラックバックはありません。

TOP